2020-01-01から1年間の記事一覧

伊福部昭『リトミカ・オスティナータ』

音楽に関する自論として、「優れた音楽は芸術性と大衆性の二面をバランス良く持ち合わせていないといけない」というのがあります。 つまり、確かなオリジナリティと、それを広く伝えられる分かりやすさが共存しているべきだと考えております。 僕が最近心酔…

退屈

私の退屈をご覧になって きみは哀れだと言うのか 忙しいひとはうらやましがっていた しかし私はその忙しさを分け与えてもらいたくないし わざわざ哀れんでもらう謂れもない 思いあがってくれるな みじかい廊下を、堂々と 便所へ急ぐ私を見てくれ もうじき夕…

在りし日の感想文

実家の近くにある古民家。 幼少の頃から何度も訪れているその場所で、 20年以上前から、訪れた人々の手により書き溜められてきた何冊ものノート。 幼稚園の遠足や小学校の行事でやって来た子供たち、 近所からふらっとやって来たおじいさん、 家族サービスを…

焚き火

たき火。 年季の入ったドラム缶でたき火をしました。 断捨離で出てきた家具なんかを。 燃えるよ。 渇いた空気で、面白いほど。 見てるだけで顔が火照ってくる。 のども渇く。 お茶の葉を持ってきた農夫。 伸びすぎて刈り取ったものだ。 燃やすつもりらしい。…

今年たくさん聴いた曲 ベスト100

今年もまだ残り1か月ほどございますが、 Spotifyさんから早くも、私が今年最も多く聴いた100曲をプレイリストとしてまとめて送られてきました。 厳密には、Spotifyで音楽を聴き始めたのは今年の4月ぐらいからで、Spotifyを使い始めてからもYouTubeや自分のP…

「理屈ではない」

理屈ではない 使っていた言葉は残っていてほしい 生まれた場所は贔屓にしたい 理屈ではない 音楽を聴き、聴き続けて頭が痛くなり、その痛みを取るためにまた音楽を聴く 理屈ではないのだ そらみろ理屈はへんなところで曲がっている だれがやったんだ きみか …

高尾山八景 ~November Edition~

にっぽん語で歌おう

こうして日本に暮らしていると、日本語で歌われる歌をたくさん耳にしますが、 案外、別の言語に置き換えてもあまり差し支えない歌ってあると思うんです。 (訳したときに語呂がメロディーに合う・合わないとかは置いといて) そんな中、これは日本語じゃなき…

劣勢だった 明らかに劣勢だった 大空を目の前にぼくらはどこか劣っていた しかし、今はどうだ 空は泣いているじゃないか 恥ずかしそうにしているじゃないか 結局のところ 居場所など簡単に見つけられたはずなのだ

ジョンとヨーコの話

先日、こんな展覧会に行って参りました。 ☞ ジョンレノンとオノヨーコがどのように出会い、過ごし、愛を形作ったのか。 お互いの作品に与えた影響も垣間見ることが出来ます。 会場全体が白く、何色も受け入れてくれそうな雰囲気でした。 『踏むための絵』 注…

ミネストローネのミイちゃん

ある日、妹が猫を拾ってきた。 川沿いの小屋でふらふらしていたらしい。 かなり衰弱していた。 痩せこけて眼球がすこし奥に引っ込んでいた。 自力で歩くこともままならず、鳴き声もかすれてやっと聞こえる程度だった。 それまでどうして過ごしていたのか。 …

「青森に行ってきたもんで」 ⑥三内丸山遺跡と青森県立美術館

つらつらと書いていた青森の特集、最後の記事です。 三内丸山遺跡と青森県立美術館。 道を一本隔てて現代と古代。 偶然なのか、アートの共演を果たしているかのよう。 問一)青森県立美術館 奈良美智さんの『森の子』 同じく奈良美智さんの『あおもり犬』 棟…

「青森に行ってきたもんで」 ⑤青龍寺 その二

前々回の記事でご紹介した青龍寺ですが、その翌日にまた訪れることになりました。 というのも前回の記事で、蔵を案内してくださった方のご親族が、なんとこの青龍寺の五重塔を建てられた棟梁さんだったのです...! 自分にとって2回目の見学であるこの日…

「青森に行ってきたもんで」 ④蔵

引き続き青森の旅行について書きます。 さて、今回青森へ行ったそもそもの目的ですが、これは旅行ではなく、、 『蔵の見学』でした。正確に言うと、 『青森から持ってきて新たに住む予定の蔵の下見』って感じです。 唐突なお話ですが、焦らずに読んで頂きた…

「青森に行ってきたもんで」 ③青龍寺 その一

青森、続きましては青龍寺というお寺さんです。 昭和大仏という、青銅の座像では日本一の高さという仏像が有名らしいです。 (奈良、鎌倉よりも高いんだとか。) 奈良や鎌倉の大仏よりもスリムですね。 五重塔と枯山水をセットで見られる贅沢な眺め。 フォト…

「青森に行ってきたもんで」 ②恐山

青森の写真、続いては恐山です。 前回紹介した寺山修司の作品のなかで特に好きなのが、映画『田園に死す』です。 その中で出てくる恐山が、きっとここは立ち入ってはいけない場所なんだと危機感を与えるような雰囲気で、圧倒されてしまいました。 そんなわけ…

「青森に行ってきたもんで」 ①寺山修司記念館

この間、青森へ行ってきました。 いろいろ見てきました。 青森に行ってきたもんで、写真もたくさん撮ったもんで、 これから少しずつ載せていきたいと思います。 なぜこんな時期に行ったかは、後の記事で説明します。 場所とイメージ図 まず、下北半島の付け…

影が伸びる

そこで僕は立ち止まってみた。 ちょっと立ち止まってみた。 すると僕は立ち止まっていた。 立ち止まると忘れ物に気が付いた。 どこかに脱ぎ捨てた足跡がたくさん落ちているだろう。

いちばん悲しい病気 ー『Yesterday』を手元にー

認知症。 身近な問題でしょうか...? 自分が何をしたいのか分からなくなってしまう。 どうして悲しいのか、何を探しているのかわからない.. よくある物忘れとは仕組みが全く違います。(認知症の場合、忘れたことも自覚ありません) 心の中で整理がつか…

一時停止

住所があること 二人の親がそろって居ること 料理に文句をつけられること 遠い未来の自分を案じていられること 他人が自らのすべてに及ばないこと 地球に程よい重力があること 牛乳を冷やしてしばらく保存しておけること すべての事象が必然であること 全知…

忍野八海散策

こんな綺麗な場所があったなんて、、 富士山の雪解け水が少しずつ濾過され、8つの池に湧き水となって流れているそうです。(一部人工の池もありますが) 写真を加工しているかの様に、原色豊かな場所でした。 押しの八回、 ドアを叩け!

おもしろビートルズ

知っている方も そうでない方も こんなビートルズあったんだって 心に留めてもらえたらと思います。 『Within You Without You』(1967) www.youtube.com ジョージハリスン(中央、赤い服の人)の音楽のアイデンティティとして特に重要だったのが、インド音楽…

カラスウリPortrait

カラスウリのポートレート。

無題

掘り進めているのは トンネルなのか ここでやめたらトンネルではない 敷き続けているのは 線路なのか 長いほど褒められるのだろう せっせと作っているのは 未来の自分なのか ここでやめたら名残惜しい

小論文『生きることはリアクションの連続』

1. 突然ですが、生きることはリアクションの連続だと思うんです。 リアクションとカタカナで書くと、リアクション芸人みたいに特定のイメージを持ちそうになりますが、ここで扱いたいのは英語の元々の意味、”reaction” = 反応・反動です。 それが連なって…

迷い込んだような。。

山を二十分ほど登った先に、突如として鳥居が五十本以上も立ち並んでいる。 朱色はかなり剥げ落ちていて(一部)、年季を感じさせる。 夏の湿った熱気がその場を包み込んでいた。 自分の額から流れる汗に赤い景色がにじんで、一層雰囲気が強まっていた。 ㇾ 何…

海の生き物

ぼくらがまだ若かった頃に 少し荒らしてしまった海 声ばかりふやけて 人権問題を論じていた海の生き物 潜りたくて空を見上げたくて、 潜りたくて息継ぎをしたくて、 ✕✕ 天井から垂れ下がるひもに唾をつけて 風を感じてみたいと思うことがある 干からびてしま…

鷹取山見聞録(タイ語訳付き)

東南アジアの雰囲気を漂わせる此処は、三浦半島の付け根に位置する鷹取山。 สถานที่แห่งนี้ตั้งอยู่ที่ฐานของคาบสมุทรมิอุระที่มีบรรยากาศของเอเชียตะวันออกเฉียงใต้ 仏像の名は磨崖仏と言い、地元横須賀の彫刻家が作り上げたらしい。 พระพุทธเจ้าชื่อพระพุท…

強がっても暑い季節 -夏の5曲-

今週のお題「夏うた」 というか暑苦しい音楽を。 うだるような夏の暑さの中、我慢比べしたくなる曲を5つ。

鶴見線

横浜、川崎にまたがる都会ローカル線。