今回訪れた小坪漁港は鎌倉と逗子の間に挟まれた漁港で、鎌倉時代のころから漁業が行われていた歴史ある港です。
しかし1970年代から、すぐ隣に「葉山マリーナ」なるリゾート施設が作られ、古き良き港町の雰囲気は薄れてしまいました。
けれどそれの対比がシュールで、個人的に特別な印象を抱いている場所です。
漁船が停泊し、あちこち網がかかっている景色のその向こうに、南国を思わせる木々や、いかにもなリゾートホテルが顔をのぞかせています。
お互いを干渉せず、黙って隣り合っているような姿がなんとなく好きです。
それからここは僕が子どもの頃、度々釣りに出かけていた場所でもあります。
今回久しぶりに行ってみたら、かつて足を踏み入れた防波堤やテトラポットは全面立ち入り禁止になっていました。
懐かしく、ちょっと残念でした。
小坪漁港の漁師たちはすぐそばのリゾートをどう見ているでしょうか。
羨望の眼差しを残しているでしょうか。
疎ましく思っているでしょうか。
全く意に介してないでしょうか。
皆さん、ドラム缶の火を囲んで談笑してらっしゃいました。