山崎ハコ『流れ酔い唄』

 

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歌声に涙することはなかった。

初めて心の奥底から震わされた。

 

“山崎ハコ”

 

日本が失いかけている歌心を、すごく純粋な形で持っている。

 

このアルバムは大切に聴いている。年に2、3回程度。

以前留学していた頃(乾いていた頃)彼女の曲を聴き

心濡らしていた。

 

 

山崎ハコの声だけでなく、

ミュージシャン達の演奏も際立っていて

『青信号』など、熱いロックである。

 

ボーナストラックには、タイトル曲のシングルバージョンと

『檜原ふるさと』という曲が収録されている。

明るくて優しい、この曲で終わるのがいい。

 

一番好きなのが、7曲目の『今日からは』。

 

 

日本人だからこその悲しさと、希望。

湿った悲しさと、突拍子のない希望。

 

この歌声に耳を傾ける時、ぼくはひたすら自分の表情を気にするしかない。

他の物事など手に着かず、

なるべく自分が阿保な表情にならないよう注意するばかり。

 

昭和だとか平成だとか

男性歌手だとか女性歌手だとか

ポップだとかロックだとか

そういうのがどうでもなくなるような

存在感のあるアルバムだ。

 

 

しかしこの時まだ二十歳そこそことは…

 


山崎ハコ~流れ酔い唄

 

誰でも弱い嘘つき

責めることなどできゃせん

 

 


今日からは / 山崎ハコ

 

 

 

 

 

流れ酔い唄

流れ酔い唄

  • アーティスト:山崎ハコ
  • 発売日: 2014/04/16
  • メディア: CD