心に残る映画というのは、必ずしもその内容だけによるものではなく、
一緒に見た人や観た場所、その時の心境などの状況も交わり、思い出に乗り掛かってきます。
今年観た中で特に心に残っているのが、『シックス・センス』という映画。
結構有名な作品なので観たことある方もいらっしゃるかも。
ある小児精神科医が、第六感=霊感を持つ少年と出会う。
死者が見えてしまうという少年の悩み、そして自身の妻との失いかけた愛に向き合い、克服していくという物語。
TSUTAYAではホラーに分類されてましたが、どちらかというとヒューマンドラマといった趣きでした。
大変面白い作品だったのですが、ぼくの印象に残るには映画の内容以外にも理由がありました。
というのもその日、観始める少し前に包丁で指を切ってしまいまして、、
腕を心臓より上にあげ、出来るだけ体を安静にしておりました。
そしておどおどしながらもテレビの前に陣取り、何の映画かはよく知らずに観始めました。
頭が興奮して血流がよくなると、また傷口が開いてしまうかもしれない。
だけどこれは最後まで見届けたい。
物語はやはり終わりに近づくにつれて盛り上がりを見せる。
ぼくは興奮を抑えようとしながらも、しかし映画は面白く見せてくる奴。
結末を知るためにも、耐えなければならない。
・・・
なんとか乗り切った。
チープなスリルだった。
翌日、病院に行って縫ってもらいました。
大げさなくらいに包帯を巻かれ、薬やらビタミン剤やらをもらいました。
怪我で同情されたいわけではないですが、包丁に受けた傷はギリギリ神経まで届き、
あれからもう3ヶ月は経ちますが、今も小指に微かなしびれを残しています。
そこだけすこし感覚が鋭くなり、どこか余計に感じ過ぎているような。
あのとき目を覚ました、内なる第六感が...
いえすみませんそんなことはないです。